カーペットにはもともとダニはいませんが、カーペットにダニが生息しやすいことは事実です。しかし、だからといってカーペットのダニが各種アレルギー症状の原因なのかというと、そうではないのです。最初は「川崎病」の原因として、カーペットのダニが疑われました。しかし、川崎病の原因はダニでないことが判明した時点で、カーペットに対する疑いも晴れました。次は「小児ぜんそく」でした。小児ぜんそくアレルギーの主原因はダニであり、ダニはカーペットに多く生息するという報道がテレビや新聞で繰り返し報じられました。小児科医の中には患者宅からカーペットの撤去をすすめる医者も少なくありませんでした。しかし、これらの報道はいずれも誤報であり、医者も誤解していました。

ダニをアレルゲン(アレルギーの原因物質)とする小児ぜんそく患者は、患者が使用する寝具からダニを吸引することによってぜんそくの発作を起こすことが兵庫県西宮市の研究調査によって明らかになり、カーペットを木床に替えたからといってアレルギー対策が完了したわけではありません。掃除を怠る家庭では床を何に替えてもダニ問題は解決しません。
また、空中浮遊のダニが天井に付いたものと考えた場合、床面(カーペット・畳・木)と天井のダニ数を比較すると、あまり関連が見られないことが分かっています。
最近では「アトピー性皮膚炎」です。アトピー性皮膚炎の原因は食品添加物、衣料、金属物質、合成洗剤、空気汚染物質、ダニ、細菌、花粉、日光、汗、ストレス、遺伝子、体質、ライフスタイルなど、さまざまな原因が指摘されながら、そのどれも特定されておらず、しかもこれらが複合して発症するという説まで出ているにもかかわらず、またもやカーペットのダニが疑われたのです。
アトピーは世界中の医学関係者が研究してもなお原因が解明されていない難問だということを知りながら、ダニが疑わしいとする短絡的な報道には困ったものです。 カーペット業界では平成5年11月に「カーペット関連団体ダニ対策A特別会議」を設置し、ダニとアトピー性皮膚炎との因果関係等を追求してきましたが、各種の実験を重ねても、アトピー性皮膚炎にダニが関与しているという結果は出ませんでした。ダニアレルギー疾患を発症させないためのダニ除去基準として、こまめな掃除と換気が大切です。WHOでは、ほこり1g当たりチリダニ抗原の量を1μg以下と設定しています。
そのためには少なくとも3日に1回は1m2当たり20秒程度の掃除機をかけることが必要です。さらにダニを繁殖させないためには掃除と換気をこまめに行うことが重要です。
(日本カーペット工業組合「カーペットはすばらしい」から引用)









