カーペットに使用されている主な繊維の特徴を紹介します。
●ナイロン
ナイロンは工業化に成功した初めての合成繊維です。アメリカのデュポン社は、ナイロンの宣伝に「石炭と空気と水からつくられ、クモの糸より細く、絹よりも美しく、鋼鉄よりも強い」をキャッチフレーズに使い、あっという間に世界中にその名が知れわたりました。
特徴は、引っ張り強度が特に大きく、水に濡れても、その強度はほとんど変わりません。また、薬品、油、カビや虫害を受けない点も特徴ですが、屈曲弾性、摩擦強度が他の繊維に比べて格段に優れ、したがって耐久力があり、業務用途を中心に幅広く用いられています。
素材特性から歩行量の多い場所―廊下、階段、ホールなどに適しています。ナイロン素材の問題点としては、静電気が起こりやすく、ピリング(毛玉)ができやすい(紡績糸の場合)、高温で軟化溶融したり、白い物は紫外線によって黄変します。しかしこれらの問題点は、例えば静電気については、静電加工が素材あるいは製品段階で施されるなど解決策が計られています。
●アクリル
石灰石と石灰のカーバイト、または石油からつくられるアクリロニトリルと、塩化ビニルや酢酸ビニルなどを共重合(2種類以上の低分子を反応させて高分子を得ること)させて紡糸したものがアクリルです。
ふっくらとやわらかく、弾性や保温性がよいなど、ウールに似た風合いをもっています。また、吸水性が少ないので、水溶性の汚れが付着せず、帯電性も小さく、耐薬品性があり、カビや虫害も受けません。その他、鮮明な色合いが得られ、堅牢度がよく、摩擦に強く、弾性がよいなどが特徴です。
●ポリエステル
ポリエステルは、ナイロンと同じく石灰や石油から合成される。広範な衣料用途をもった繊維であり、三大合繊の中で最大の生産量を誇っている。
摩擦に強く、シワになりにくく、形態安定性に優れています。合繊繊維の中ではもっとも熱に強く、日光や薬品にも強く、カビや虫に侵されず、吸湿性が少ないため乾きが早いなどの特徴があります。
●ポリプロピレン
ポリプロピレンの原料は、石油精製の際に多量に発生するプロピレンで、これを溶融紡糸したものをいいます。出現当時、ポリプロピレンは「夢の繊維」「最後の合繊」と騒がれましたが、親水性がないため、衣料素材としては結果的におもわしくありませんでした。しかし、水に浮くほど軽く、しかも強いといった特有の性能を生かせるカーペットや産業資料の面で大いに強みを発揮しています。
特徴は、ナイロンと同様に強度に優れ、繊維の中でもっとも軽く(比重0.91)、また、酸・アルカリなど化学薬品に強く、カビなどにも抵抗力があります。吸湿性がないので、濡れても乾きやすいのですが、染料となじまない欠点をもつので、プラスチックなどの彩色と同じように原着(原液着色)といって、繊維にする前の原料のうちに顔料を加えて着色しています。原着は鮮明性はやや乏しいが、堅牢性に優れています。カーペットの問題点としては、弾力性に乏しく、熱に弱く、堅い感触がするなどありますが、むしろ、このような特性を生かしてニードルパンチやレベルループカーペットなどに使用されています。
●ウール
ウール(羊毛)はコットン(もめん)と並んで消費量が多く、衣料用の原毛はオーストラリアからの輸入が大半を占めていますが、カーペット用はニュージーランド、イギリスなどの原毛が使用されています。
特徴は、“ウールの七不思議”といわれているように、吸音性、染色性、吸湿性、汚れにくく汚れを落としやすさ、難燃性、クッション性、保温性に優れた性能をもっています。ただ、虫やカビに侵されやすい欠点があるので防虫加工を施しています。
【それぞれ素材の特徴(図)はこちら⇒】

素材のマイナス面を補うために、様々な機能付加を加えて商品化しております。
(○○○○○○○○○○「○○○○○○○○○○○○」から引用)










カーペットは『せんい』の床材